5分で読める法律の豆知識

テレビや新聞などで政治から芸能スキャンダルまで幅広いニュースを見ます。しかし、法律のことについて詳しく書かれたものはあまりみません。なので自分で勉強してみました。個人的に面白いと思ったものだけ書くのであまり網羅性はありません。なので暇つぶし程度に読んでいただければ幸いです。

民訴法43条 知っておきたい 補助参加における補助参加の利益の内容

 

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 民訴法って難しいですよね。既判力、弁論主義、処分権主義等難しい理論に加えて、あまりなじみのない裁判手続きにおいて、実際これらの理論がどのように機能しているのかについて具体的なイメージが湧きにくいと思います。

 

 今回は、そんな民訴法の中でも、少し難しい補助参加における補助参加の利益の内容等について少し検討をしてみたいと思います。

 

 

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1 そもそも、補助参加制度とは

 まず、そもそも、補助参加とはどのような制度でしょうか。この点について、民訴法43条は、「訴訟の結果について利害関係を有する第三者は、当事者の一方を補助するため、その訴訟に参加することができる。」と規定しています。

 

 この条文をみるだけでは何を規定しているのかよくわかりません。

 一般に補助参加とは、当事者以外の第三者が訴訟に参加して当事者の一方を補助する訴訟活動をすることを通じて、被参加人に有利な判決を得させることを援助し、これと併せて被参加人に対し敗訴判決が出されることにより補助参加人の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益に事実上の不利益な影響を受けることを防止することを目的とする制度であるとされています。

 

 要するに、ある二人の人間同士で訴訟が行われている時に、その訴訟の結果次第で、第三者が不利益を被る場合があるため、かかる不利益を回避するために、第三者がその二者当事者間で行われている訴訟に参加できるようにするのが、補助参加の制度ということになります。

 

 では、実際に、補助参加をすることができるか否か、補助参加の利益すなわち、「訴訟の結果について利害関係を有する」とは具体的にどのような場合であるかが問題となります。

 

 なお、厳密には、民訴法44条1項等から、第三者が参加を申し出たときに、訴訟当事者が異議を述べなければ、事実的な運用としては、補助参加ができることとなっています。もっとも、通常の場合、訴訟当事者からすると、全く関係のない第三者が補助参加をしてきた場合、訴訟を搔き乱されたくないため、異議が出ます。他方、補助参加の利益が明らかに認められる場合には、異議を出しても無駄なため、基本的には異議がでません。

 

 

 

2 補助参加の利益

 補助参加の利益について、参考になるのが、東京高裁平成20年4月30日決定です。

 

 まず、同裁判例では、補助参加の利益とは「申出人が訴訟の結果につき法律上の利害関係を有する場合」と判示し、そして、「法律上の利害関係を有する場合とは、当該訴訟の判決が参加申出人の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益に影響を及ぼすおそれがある場合をいうものと解される。」と判示しました。

 

3 結局のところ

 以上の裁判例は、補助参加の制度趣旨から考えれば、妥当な判示であると言えますが、実際にどのような場合であるかイメージが湧きにくいです。

 

 補助参加の利益が認められる場合としては、保証債務履行請求訴訟が係属しているときの主たる債務者等が考えられます。

 

  例えば、債権者が、保証人に対し、保証債務履行請求訴訟を提起したとします。この保証債務履行請求訴訟においては、保証債務があることの前提として、主たる債務の存否が判断されます。

 

 この場合、主たる債務者とされる者が、例えば、主たる債務の発生原因である金銭消費貸借契約の無効を裁判外で主張をしていたとします。しかし、仮に、保証人が、保証債務履行請求訴訟で敗訴し、債権者に対し、債務を履行した後、保証人から求償請求がされてしまう可能性があります。

 

 すなわち、主たる債務者は、保証債務履行請求訴訟の結果により、主たる債務の存否が判断され、同債務が認められればこれを前提に求償請求がされるリスクがあるため、上記裁判例が判示したとおり、主たる債務者にとって当該訴訟の判決が参加申出人の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益に影響を及ぼすおそれがある場合に該当し、同人に補助参加の利益があることとなります。

 

 他方、例えば、息子が他人からお金を借りて、貸金返還請求訴訟が提起されている際に、その息子の父親が、息子を不憫に思って、応援する目的で訴訟に参加したいと思っても、父親は、親子関係という身分関係に貸金返還請求訴訟の結果が、法的な影響を及ぼすものではないため、補助参加の利益がないこととなります。

 

 以上が、一般的な例ですが、実際に、法律上の利害関係があるか否かは、微妙なケースもあり、最終的には個々の事案で具体的に検討をせざるを得ないと言わざるを得ません。

 

 

 

 

 

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