5分で読める法律の豆知識

テレビや新聞などで政治から芸能スキャンダルまで幅広いニュースを見ます。しかし、法律のことについて詳しく書かれたものはあまりみません。なので自分で勉強してみました。個人的に面白いと思ったものだけ書くのであまり網羅性はありません。なので暇つぶし程度に読んでいただければ幸いです。

夫が不倫!夫と不倫相手に損害賠償請求します

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 最近芸能人や政治家などの有名人の不倫問題が多いですよね。ですが、有名人だけでなく一般の方で不倫をする人も多いです。

 

昔ある小説家は「結婚は打算。不倫は純愛」と言っていました。また。ある芸能人は「不倫は文化」と言っていました。

そうだとすると、日本人は純愛を好み、最近は純愛が増えてきているのかもしれません。

 

 いやいや違うだろ!!

 

本題に入ります。皆さん「不倫は許せますか?」

私は許せないです!松居さんのように最高裁まで戦うかどうかはさておき、パートナーに不倫をされたら、激オコ(すごく怒りが込み上げてくるという意味です)ですよね。

 

   なので!

 

お金を払ってもらいます。そこで、今回は、夫と不倫相手に損害賠償をする方法について検討してみたいと思います。知っている人も多いかと思いますが、宜しくお願いします。

 

 請求根拠

 そもそも、夫が不倫をした場合に、夫と不倫相手に対して、慰謝料請求をすることができます。これ自体はみなさんご存知かと思いますが、これがどうしてできるのか。

まずは、請求根拠を確認します。

 

 そもそも、請求の根拠は、民法709条及び710条にあります。この条文は、不法行為に基づく損害賠償請求を規定した条文です。簡単に説明すると、私たちは権利あるいは法律上保護された利益を有しています。

 

例えば、他人が家に勝手に入ってこない状況で生活することができる「生活の平穏」という利益や人に殴られない「身体の安全」というような利益を持っています。

 

 そのため、他人の故意又は過失行為によってこれらの権利利益が侵害され、損害が発生したならば、この損害を加害者が支払うように請求することができます。

 このことを規定したのが民法709条です。

 

そして、怪我をした場合の治療費や物が壊れた場合の修繕費は当然損害と認定できますが、これ以外にも「心が傷つく場合」もありますよね。この心が傷ついた場合の損害を精神的損害といい、この心の傷を癒してもらうために支払って貰うお金がいわゆる慰謝料です。

 これを規定しているのが、民法710条です。

 

 不倫の場合は?

 では、不倫の場合について検討してみましょう。そもそも、内縁であろうが法律婚であろうが、夫婦関係が形成されれば、社会生活上の健全な夫婦関係を営む権利を有することになります。そのため、内縁であろうが法律婚であろうが、他方のパートナーが不倫をすれば、社会生活上の健全な夫婦関係を営む権利が害されることになります。

 そのため、夫が不倫をすれば、妻の社会生活上の健全な夫婦関係を営む権利利益が害されることになるため、権利侵害が認められます。その結果、心が傷つきますよね。この精神的損害を賠償してもらうために慰謝料請求をすることができます。

 

 夫への請求について

 そもそも、夫に対して慰謝料を払えと損害賠償請求する時ってどういう段階でしょうか。「バッグ1個で許してあげる」、「いやいやバッグ1個じゃ足らないから、旅行もつけてね」という段階でしょうか。

違います。離婚する段階です。

 

 通常、「この先も夫婦生活を続けていこうと思います」と言いながら、裁判所に訴えを起こす方はなかなかいないと思います。離婚をするときには、財産分与を行うのが通常です。

 

 つまり、夫婦関係が形成されていると、家計が同一で互いに協力して資産を増やしていきます。これは専業主婦の場合でも同様です。この形成された資産を離婚するときに二人で分けましょうというのが財産分与です。

 

 不倫の慰謝料は、便宜上、財産分与と一緒に行うことになります。そのため、夫に対する損害賠償請求を別に行うことは通常はないです。

 

 しかし、稀に財産分与の時に資産を分割して、慰謝料については考慮しないまま離婚してしまったというケースもあります。この場合、「財産分与が終わっちゃったから、もう泣き寝入りするしかないよね」という人もいますが、これは間違えです。というのも本来財産分与と慰謝料請求は別物なのですが、便宜上一括して行っているにすぎません。

 

そのため、財産分与で慰謝料の部分を考慮していないのであれば、別途請求をすることが可能です。

 ただし、民法724条で時効期間が3年と定められているため、早めに請求をすることが大切です。

 ちなみに、条文は「行使」と規定していますが、基本的に行使とは「請求」という意味で考えてよいです。そして、「請求」は、裁判上の請求を意味します。これを前提とすると、「弁護士に頼んで内容証明郵便を送ったから大丈夫」というのは、間違えです。

 

内容証明郵便は、民法153条の「催告」に当たります。催告だと6か月以内に裁判上の請求等をしないと、時効中断の効果が認められないため、時効が完成してしまいます。ゆえに、内容証明郵便を出してほったらかしにすると3年の時効期間が経過してしまうことがあるので、絶対にやめましょう。

 

 不倫相手に対して

 「不倫をした。でも私は夫を愛してる」その気持ちわかります。一番憎いのは不倫相手ですよね。私だったらそう思います!

 

って、ただの私の意見ですね。

 

 普通に夫も憎いし、不倫相手も憎いものですよね。

ここが一番重要です。不倫相手からも絶対にお金を取りましょう。不倫は良くないことです。不倫相手にはその責任をとらせる必要があります。

 

 では、実際に不倫相手に対して損害賠償請求をした場合に、勝訴する見込みはあるのでしょうか。

 

 これはケースにもよりますが、ほとんどの場合には勝訴することができます。

 裁判上最も多い不倫相手の反論(抗弁)は、不倫を開始した時点ですでに夫婦関係は破綻しており、自分が不倫したことによって夫婦関係が、壊れたわけではないというものです。

 

 非常に頭にくる反論ですよね

 

ですが、この不倫相手の反論が裁判所に認められるかどうかが、勝訴できるかどうかの分かれ目になります。

 もっとも、この反論は夫婦関係が明らかに破綻していたと認定できなければ、認められることはありません。例えば、別居して数年経って夫が不倫をしたケースや家庭内で一切の会話が数年間ない中で、夫が不倫をした等の状況です。

 そのため、例えば、単身赴任をしている場合であったり、多少夫婦間で会話がなかったり、一緒に出掛けることがなかったという程度では、不倫相手の反論は認められません。

 そのため、裁判をすれば勝てる可能性が極めて高いです。

 

ちなみに、不倫相手の反論として他にも、夫の積極性、不倫の回数期間などもポイントになりますので、離婚をご検討されている方は、これらの点についても、情報を集められるなら集めておいた方が良いです。

 また、法律サイトなどで、夫と不倫相手は不倫をした場合、共同不法行為民法719条)になり、損害賠償を夫と不倫相手で折半する的なことを書いてある場合もありますが、 これは少し舌足らずな気がします。そもそも、共同不法行為の場合、不真正連帯債務を夫と不倫相手は負います。その結果、夫と不倫相手は全額の賠償義務を個別に被害者である妻に負います。

 具体的にいうと、例えば慰謝料が全額で300万円だとすると、夫と不倫相手は300万円を全額、被害者である妻に支払う義務を負うので、夫には150万円、不倫相手には150万円だけしか請求できないのではなく、夫が300万円支払えば不倫相手の支払義務が消滅し、逆に、不倫相手が300万円支払えば夫の支払義務が消えるだけで、夫と不倫相手が折半して150万円ずつ支払義務を負うわけではありません。それぞれ対して300万円を請求できます。

 

 そうだとすると、不倫相手に対してのみ訴えを起こした場合も慰謝料が300万円と認定されるべきですが、裁判所では実務上、300万円ではなく、共同不法行為者の一人にしか訴えを起こしていない以上、200万円あるいは150万円を認定するという運用されることもあります。

 そのため、「慰謝料が減のか!しかたがない!」と全額賠償をしてもらうのをあきらめるの早いです。

 少し必殺技的な感じですが、この場合は皆さんは不倫相手からのみ全額を取れば位目的を達成できますよね。つまり、この場合、夫と不倫相手を被告として裁判をしましょう。その結果、300万円の勝訴判決が出たとします。そうすると、不倫相手と夫にそれぞれ全額の賠償を請求できる権利を有することになります。その上で、不倫相手にのみ全額請求して、夫には請求しなければ済む話です。不倫相手にのみ請求したい人は、この方法を取るのが妥当だと思います。

 

 大切なことは?

 不倫をされると、色々なことが頭の中に浮かんできます。夫のことは好きだけど許せない。不倫相手にすべてを台無しにされた。でも、私にも悪いところがあったのか等々、色々なことが色々な角度からやってきて頭の中を駆け巡ります。ですが、「自分は悪くない」それが唯一無二の答えです。「楽しい第二の人生を歩みましょう!」

そのためには、泣き寝入りをせずにしっかりと、ケジメをつけることが大切です。