5分で読める法律の豆知識

テレビや新聞などで政治から芸能スキャンダルまで幅広いニュースを見ます。しかし、法律のことについて詳しく書かれたものはあまりみません。なので自分で勉強してみました。個人的に面白いと思ったものだけ書くのであまり網羅性はありません。なので暇つぶし程度に読んでいただければ幸いです。

名誉毀損罪!そもそもどんな犯罪?

 テレビや週刊誌などで「名誉毀損」という言葉を見ますよね。名誉毀損は民事で言えば、民法上の不法行為になります。(民法709条・710条)

 ですが、刑法にも名誉毀損罪が規定されています(230条)。では、どのような場合に名誉毀損罪に当たるのでしょうか。

 

 そもそも名誉毀損罪って何?

 刑法は、罪を犯した者を処罰する法律です。そもそも、刑法は、社会的に見て何らかの利益を侵害する悪い行為を犯罪として規定しています。すなわち、刑法上の犯罪とはある特定の利益を守るために規定されていることになります。名誉毀損罪も当然例外ではありません。名誉毀損罪は社会的名誉という利益を保護するために規定されています(通説的見解)。

 

 では、どのような場合に社会的名誉を侵害する悪い行為に当たるのでしょうか。

 まず、条文を見てみると、刑法230条1項は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁固又は五十万円以下の罰金に処する」と規定しています。

 

 この条文もよく分るようで分からない条文ですよね。詳しく検討してみます。

 

  まず、「公然」の意味は、公衆の前が典型的に想定されています(伝播性については割愛します)。

 

  また、「事実を摘示」とは、「その事実の有無にかかわらず」という部分も合わせて考えると良いです。つまり、事実とは、ウソでも本当でも良いのですが、真実であると確定することが可能な内容の事柄というような意味です。小難しいことを言っているようですが、実はものすごく簡単です。

 

  例えば、「バカ」と言った場合、そもそも、相手が「バカ」であることを真実であると確定することはどう考えても無理ですよね。この場合、刑法231条の「事実を摘示しなくても」に当たり、侮辱罪が成立します。

 

 では、例えば、「会社の上司である○○部長が不倫をしている」などの張り紙を会社の前に張り付ける場合はどうでしょうか。この場合は、その○○部長が不倫をしたかどうかについては、真実であると確定することが可能な内容ですよね。ゆえに、この場合は、名誉毀損罪の「事実を摘示し」に当たるとことになります。ここで注意すべきなのは、この「不倫」をしているという事実は、ウソでもホントでも社会的名誉を毀損する内容の事実であることに変わりがありません。なので、本当に○○部長が不倫をしていて、正義感を出してこの張り紙を張っても当然名誉毀損罪に当たります。

 

 そして、「人の名誉を毀損した」とは、人の社会的名誉を侵害する事実を公の場で発言した場合や、掲示板に書き込みをした場合を言います。

 ここで注意すべきなのは、例えば、嫌いな人の悪口を書き込んだ場合で、その嫌いな人が見る前に消せば大丈夫かというとそれは大きな間違えです。名誉毀損罪は、書き込みをした時点で成立します。ゆえに、後で消しても名誉毀損罪が成立することに変わりがありません。

 

 名誉毀損罪の注意点

 名誉棄損罪に当たるかどうか、なんとなく分かりました。同僚数人と飲み会で、目の前の席の一人に「バーカ」といっても、名誉毀損罪は成立しませんよね。なので、名誉毀損罪とは言わないで下さい。また、酔っ払って人の悪口を掲示板に書き込み、次の日に冷静になって書き込みを消しても名誉毀損罪に当たることに変わりがありません。なので、軽はずみな発言や書き込みに注意しましょう。